季節の木

2020年4月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

ウェブページ

無料ブログはココログ

読んだ本の紹介

2020年4月 7日 (火)

読んだ本の紹介 藤原博史著『210日ぶりに帰ってきた奇跡のネコ』(新潮新書 2020年)

タイトルを魅せられて書店で注文して購入しました。本の初めの部分を読んだ時に、この本には感動的な事が書かれていると思わせられ、その期待はその通りのものとなりました。行方不明になったペットを探し出しす感動的なエピソードにあふれています。また著者がこの職業に就くようになった経緯は読む人の心を揺さぶリます。ぜひ読んで頂きたい本です。

Img_20200407_221807_20200407225301

2020年4月 2日 (木)

読んだ本の紹介 ウィリアム・アイリッシュ著『幻の女』(ハヤカワ文庫 2011年)

 スコット・ヘンダーソンは株式ブローカーの仕事をしている。愛人のキャロルによって本当の愛り、妻のマーセラとは離婚を考えるようになった。彼は妻に離婚を切り出すが、彼女はそれに応じようとはせず、今まで通りに暮らしていた。ある晩彼は彼女と喧嘩をして、夜の町に飛び出していった。そして一人の女とバーで酒を飲み、劇場に行き、レストランで食事をして別れる。その後彼が家に帰ってみると、妻は殺されていた。彼は殺人者として疑われ、取り調べを受ける。バーで出会った女性が彼のアリバイを証明してくれれば、冤罪は晴れることになる。しかしバーの店員、劇場の関係者、レストランの従業員、タクシー運転手は皆、彼は一人であり、女性を連れていなかったと証言する。女は幻の女であった。その後彼は裁判で死刑が確定してしまう。しかし刑事は、彼が犯人であることに疑問を抱き、真犯人を探す。犯人は一体誰なのか。死刑執行まではあとわずかしない。

 推理小説は殆ど読みませんが、今回はチャレンジしてみました。大学時代にある方から紹介されて以来読みたいと思っていた本です。犯人は誰なのかを推理しながら読みましたが、思ってもみなかった人がそれでした。推理をしながら気がついたことは、小説に書かれたストーリーと自分が推理したストーリーを結びつけながら読んだこと。真犯人が分かった時点で、自分の推理は見事に砕け散りました。

Img_20200402_133950_20200402140801

 

2020年3月12日 (木)

宮本延春著『オール1の落ちこぼれ、教師になる』(角川文庫 平成21年)

 人間には知りたいという知的欲求が備わっています。その欲求が開花する時期があります。著者は23歳にその事を体験します。付き合っていた彼女からアインシュタインの相対性理論のビデオを見て、この世の法則を数式で表したのをみて衝撃を受けたのでした。この事を期に、物理の道を究めるようになっていきます。しかしその時の著者の学力は九九計算は2の段の途中まで、漢字は自分の名前しか書くことができない、英単語で知っている単語はbookだけでした。小中学校の通信簿は殆どの教科がオール1という酷いものでした。ところが興味を持って学び続けていく中で、少しずつ学んでいることを理解するようになっていきます。また彼の周りには彼をサポートする人のたちが多く置かれていきます。現在著者は母校の高校で教師をしており、学生の学び方にも言及しています。知的欲求はどんな人でも持っています。それを開花させることが生きていくことに繋がっていきます。

Img_20200312_224044

 

2020年1月14日 (火)

熊谷達也著『漂泊の牙』『ウェンカムイの爪』(集英社文庫 2002年)(同 2000年)

 著者は宮城県出身であり、『漂泊の牙』の舞台は宮城県鳴子町。狼と思われる動物によって次々に犠牲者が発生。動物学者の城島の妻もその犠牲となる。城島は妻を殺害した動物を追って雪山に入っていく。山窩、マタギ、狼の習性も詳細に描かれている本です。 

 アイヌでは性悪で人食い羆をウエンカムイと呼ぶ。『ウェンカムイの爪』はその熊が描かれている。吉本憲司は脱サラして動物写真家として北海道に移住した。ある日彼はヒグマに襲われたが、不思議な力を持つ女性に助けられる。吉本と熊が対面する場面は、何とも言えない緊張感を与えてくれます。

Photo_20200114185701

Photo_20200114185702

2019年11月25日 (月)

宮口幸治著『ケーキが切れない非行少年たち』(新潮新書 2019年)

 紹介する本はテレビでも紹介されており、ベストセラーとなっています。ある先生と話をする機会があり、その先生が関わっている少年が就職した職場で窃盗を繰り返し、職場と住む家を転々とし、何の反省もないとのこと言っていました。その先生の話を聞いて、読んでみようと思ったのがこの本です。著者は児童精神科医であり、医療少年院での勤務を経験し、非行少年の矯正に関わってきた方です。本の中の「どうしても手に負えなくなった子どもたちが、最終的に行き着くところが少年院・・・・教育の敗北」の箇所が衝撃的でした。非行少年たちが抱える問題だけではなく、いかに彼らを更生させていくのかについても書かれています。

Dsc_0122

 

読んだ本 平岩弓枝著『密通』(角川文庫 昭和60年)

市井ものの短編集になります。作品の半分は昭和40年代に書かれた作品であり、男女の人間模様が描かれています。男女の生き方について市井ものの小説を通して学んでいます。

Dsc_0121

2019年11月18日 (月)

高野悦子著『二十歳の原点』(新潮文庫 昭和54年)

著者は大学の時に鉄道自殺をして生涯を閉じました。日記を中学時代からつけており、著書は大学時代につけた日記になります。彼女が大学に入学した時、大学では学園紛争が起こっており、その嵐に彼女は飲み込まれていきます。日を追うごとに、彼女の思想が深まっていき、自殺という言葉が見受けられるようになります。アンネの日記の最後もそうでしたが、自分の最後を記すことができない終わり方が読む者に衝撃を与えます。1970年代のベストセラーであり、その当時の若者たちのバイブルとなった本です。

Dsc_0120

2019年11月 6日 (水)

平岩弓枝著『御宿かわせみ』(文春文庫 1979年)

神林東吾は吟味方与力の家の次男坊。るいは御宿かわせみの女主人。二人は夫婦同然の仲であるが、それぞれの家の事情があり、結ばれることができないでいる。その二人が共に、御宿かわせみに投宿する人たちに降りかかってくる事件を解決していく。女性の作家なので、至るところに女性の心理が描写されています。20巻以上のシリーズものです。

Dsc_0118_20191106231001

2019年10月29日 (火)

天祢涼著『希望が死んだ夜に』(文春文庫 2019年)

ツイッターを復活させ、出版関係(新潮、角川、集英社、岩波、文春、創元社、みすず書房、など)のアカウントを全部フォローし、気になる本があれば読むことにしています。その中で出会った本です。貧困問題を背景としたストーリーです。ニュース等で貧困問題が取り上げられていますが、この本を読みますと、その問題に直面した人たちが如何に苦しんでいるのかを知ることができます。小説の中の人物と同じ体験をしている者たちがこの日本に必ずいると思います。表紙のモデルが主人公と重なり、せつない思いにさせられます。

Dsc_0118

2019年10月 3日 (木)

読んだ本の紹介 柴田錬三郎著『眠狂四郎無頼控(1)』(新潮文庫 昭和35年)

 父親が柴田錬三郎の時代劇が好きだと聞いたので、読んでみることにしました。漢字が多いですが、慣れると読むには苦になりません。どんな作家でもその文章に癖がありますので、慣れることが必要です。至るところに著者の教養の高さが滲み出ています。主人公の眠りの生き様はまさにタイトル通りに無頼であり、その彼に次々と事件が降りかかってきます。映画では市川雷蔵、その他の俳優が眠りを演じていますが、市川雷蔵の演技が一番ではないでしょうか。読書の際には、眠りのイメージは市川雷蔵よりももっと狂暴な存在を頭に描いています。6巻まであるので先が長いです。

 

Dsc_0111

より以前の記事一覧